省エネ基準の話 その1「Q値(熱損失係数)からUA値(外皮平均熱貫流率)へ」

Q値(熱損失係数)とは、室内外の温度差が1℃の時、家全体から1時間に床面積1㎡あたりに逃げ出す熱量のことで、平成11年省エネ基準(以降、H11年基準)での評価に使われています。

Q値=単位温度差あたりの総熱損失量 ÷ 床面積

平成25年省エネ基準(以降、H25年基準)では、Q値の代わりに、UA値(外皮平均熱貫流率)になりました。UA値とは、住宅の内部から外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値をいいます。外皮とは外気等に接する屋根、壁、床、天井及び開口部のことです。

UA値=単位温度差あたりの総熱損失量 ÷ 外皮表面積の合計

基本的な考え方は同じで、どちらも数値が小さいほど断熱性能が良くなります。なぜUA値かというと、Q値では小規模住宅や、同じ床面積でも複雑な形状の住宅では、床面積に対して外皮面積の割合が大きくなり不利になる場合もあるので、住宅の規模・形状による影響を受けにくいUA値を採用したということです。

つづく...。

 

Q値からUA値へ